2023
09/07
木
京都中央の洛中にある頂法寺六角堂から次に向かったのは、
京都洛南の京都市東山区泉涌寺山内町にある
『今熊野観音寺』(いまくまのかんのんじ)です。(^^)/
ものの数分で、高層ビルのあった場所から郊外の山中に移動してきました。。。谷を流れる今熊野川に架かる紅い橋「鳥居橋」がある場所が入口となっています。
入口前に境内図がありましたので、これで堂宇の名称を確認できます。
橋の右手にあった寺号碑には「西國第十五番霊場 今熊野観音寺」と刻まれています。今熊野観音寺は真言宗泉涌寺派の寺院で総本山泉涌寺の塔頭です。山号は新那智山になります。正式な寺号は観音寺で、別称が今熊野観音寺となります。西国三十三所観音霊場の十五番礼所となっています。
紅い欄干が目立つ鳥居橋は巾が狭く、ここを車が通っていいのか迷うほどでした(^^;)
橋を渡りまっすぐ行くと、門柱と塀がある中に
駐車場がありました。

看板に、開基は弘法大師、本尊は十一面観世音菩薩と書かれています。
縁起は下記に記します。
「平安時代弘法大師が熊野権現より観音尊像を授り嵯峨天皇の勅願により開運厄除の寺として開創された名刹です。
後白河法皇は本尊十一面観音を深く信仰され霊験によって持病の頭痛が平癒したので特に「新那智山・今熊野」の称をこの寺におくられました。
それより頭の観音さんとして知られ病気封じ知恵授り諸願成就の寺として広く信仰されています。」
石段を東に向かい上がっていくと、左手に「子まもり大師」像がありました。
子まもり大師の後ろの石段を上がると本堂前の広場に出ました。朝降った雪(訪問は2月)が屋根瓦にうっすら積もっています。
本堂前にありました、弘法大師の霊水「五智水」です。弘法大師が観世音を祀るため霊地を選ぼうと錫杖をもって岩根を穿たれると霊泉が湧き出たと伝わるようです。
本堂前広場の東の方にあったのは「鐘楼」で、その奥には「今熊野西国霊場」がありました。今熊野西国霊場は西国三十三ヶ所霊場の各御本尊を石仏として奉安し、巡拝できるよう祭祀されたものとなっています。
鐘楼の北側には「稲荷社」と「熊野権現社」がありますが、二社とも当寺院の鎮守社となるようです。
鎮守社の北側には「大師堂」と、手前の「ぼけ封じ観音」像です。
大師堂は本瓦葺き宝形造りで頂部に立派な露盤宝珠があります。ぼけ封じ観音は、ぼけ封じ近畿十楽観音霊場の第一番礼所になっているようです。
大師堂はもちろん弘法大師を祀るお堂ですが、不動明王や愛染明王、伽藍を寄進建立された左大臣の藤原緒嗣像もお祀りされています。正面の弘法大師と書かれた扁額のある下でお参りをさせていただきました<(_ _)>
今回はここまでです。次回は本堂からお伝えいたします。(=゚ω゚)ノ
御朱印は西国三十三所の御詠歌です。
むかしより 立つともしらぬ 今熊野 仏の誓い あらたなりけり
場所:今熊野観音寺

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