2020
04/04
土
寺号標には「御釜地蔵尊 常観寺」と刻まれています。
石畳の参道の突き当りに山門が見えます。
山門は楼門になります。
写真は撮りませんでしたが、楼門の格子の中は阿吽の仁王像ではなく、お釜地蔵の脇侍として祀られている童子がお守りしています。

「常観寺お釜地蔵尊」と書かれた由緒板がありました。
「通称お釜地蔵の名で知られているこの寺は、今より千二百年程前、小折村に農を業とする若夫婦あり、子宝に恵まれぬ信仰厚き夫婦なれば、一子を授け給えと信願せしところ玉のようなる男の子を得、成長を楽しんでいたが妻は、ふとした事から帰らぬ人となった。
やがて、後添をもらい、初めのうちは親子、睦まじく暮していたが、日がたつにしたがい未だいといけない子供を虐待し、生傷の絶え間がなかった。ある日、夫が行商に出かけた留守、継母は風呂釜に入れて煮殺さんと思い、子供を優しく呼び寄せ風呂に入れ火をたきつけた。しかし、今にも煮殺されんとする時、地蔵さまが湯より抱き上げて下さったという。
このことを知った継母は後悔懺悔して剃髪し尼となって地蔵尊と風呂釜を貰い受けて庵をたて、永く罪障消滅の奉仕を遂げた。
これよりお釜地蔵と言われるようになった。地蔵堂には、鋳鉄地蔵菩薩を安置してある。この像は、県の指定文化財で鎌倉時代のものである。この地蔵尊は、尾張六地蔵の一つであり、また名鉄沿線尾張三地蔵の一つでもあって参詣者が多い。」
名前の由来があんまりいい話じゃないところが…
境内の全景です。
1枚目は参道の先が本堂、右側に庫裏があります。本堂の左が地蔵堂になります。
2枚目は右が地蔵堂、左が鐘楼になります。


桟瓦葺き入母屋造りの鐘楼です。床の位置がかなり高い所にあります。
東側にありました手水舎にて身を清めます。
本堂も鐘楼と同じく、桟瓦葺き入母屋造りとなります。御本尊は釈迦牟尼仏になります。
本堂の右手にある庫裡は住職の住宅兼となっているようです。
本堂の入口上には「桜雲山」と書かれた扁額が掲げられています。山号は桜雲山、寺号が常観寺、正式名は桜雲山常観寺となると思います。堂内にてお参りをさせていただきました<(_ _)>
続いては本堂左手にある地蔵堂です。こちらも桟瓦葺き入母屋造りとなりますが、千鳥破風がある妻側に向拝が付いています。お釜地蔵尊と書かれた白いノボリが目立ちます。
向拝手前には「尾張第二 御釜親地蔵尊」と刻まれた石碑がありました。
向拝柱を繋いでいる海老虹梁の彫刻が立派です。正面にある賽銭箱の前でお参りをさせていただきました<(_ _)>
地蔵堂内です。厨子の中心に鉄製のお釜地蔵が祀られており、その手前に赤と白の童子がお守りしておりました。
扁額には「地蔵尊」の文字、向拝天井は格天井となっており、鮮やかな絵が描かれていました。
お参り後、庫裡にて御朱印を書いていただきました。
場所:常観寺



よければポチッとお願いします(^^)/

この記事と関連する記事
AFTER「[愛知県] 岩倉市に鎮座する観音霊場 龍潭寺」
BEFORE「 [愛知県] 江南市の安産守護神 若宮八幡社」
COMMENT
-
No.10 No title
お釜地蔵の名の通り、ここの御本尊の釈迦牟尼仏より地蔵堂の鉄製お釜地蔵の方が有名みたいです。機会があったら是非訪れてみて下さい。
投稿者:akino1942 2020/04/05 (日) 22:40
No.9 No title
京都市在住です。町内ごとにお地蔵さんが祀られています。一度、行ってみたいです。