2019
02/01
金
大仏殿に続きましては、『俊乗堂』(しゅんじょうどう)に行きました(^^)/
大仏殿を出た後は、東の回廊沿いに北に進み、「猫段」と呼ばれる石段を東に進んだ先にある「鐘楼の丘」に俊乗堂があります。
俊乗堂です。入母屋造りで、屋根に1段区切りを付けた「錣葺」(しころぶき)というものらしいです。俊乗と言う名前は、東大寺を再建した「重源上人」(ちょうげんしょうにん)のことです。
重源上人は、1180年(平安時代)の平重衡の焼き討ちで多くの建物を焼失した東大寺を再興するため、61歳の時に「大勧進」(だいかんじん)に就きました。
重源上人没後、弟子によって本尊の「俊乗房重源上人坐像」(国宝)が作られました。
俊乗堂について書かれていました。
「この俊乗堂は、大仏殿江戸再興の大観進公慶上人が、鎌倉復興の大勧進重源上人の遺徳を讃えて建立されたもので、堂内中央には国宝「重源上人坐像」が安置されている。俊乗房重源は、保安二年(1121)京都に生まれ、十三歳で醍醐寺に入って密教を学び、仁安二年(1167)入宋して翌年帰国。治承四年(1180)平重衡による南都焼き打ちで伽藍の殆どが焼失したが、六十歳で造東大寺司の大勧進職に任ぜられた重源は、十数年の歳月をかけて東大寺の再興を成し遂げられた。
再興にあたって、大仏様(だいぶつよう)とよぶ宋風建築様式を取り入れ、再建の功により大和尚(だいかしょう)の号を受け、建永元年(1206)八十六歳で入滅された。
毎年七月五日の俊乗忌と十二月十六日の良弁忌に参拝することができます。但し、法要終了後(時間制限あり)で有料(東日本大震災支援募金に充当)です。」
扉上には金縁に金文字で「俊乗堂」と書かれた扁額が掲げられています。
説明板を読ませていただき、俊乗堂向拝にてお参りをさせていただきました<(_ _)>
俊乗堂の全景です。堂内には本尊の「俊乗房重源上人坐像」の他、国の重要文化財に指定されている快慶作の「阿弥陀如来立像」、「愛染明王坐像」が安置されています。
上記の仏像は普段拝観できませんので、説明板に書かれていましたが、毎年7月5日の俊乗忌か、12月16日の良弁忌に訪れてみてください(^^)/
重源上人の御朱印
阿弥陀如来の御朱印
愛染明王の御朱印
続いては、俊乗堂の東側にあります『行基堂』(ぎょうきどう)です。行基堂はその名のごとく行基上人を祀ったお堂です。宝形造(ほうぎょうづくり)と呼ばれる寄棟屋根の一種で、建物は四方約2mと小さいお堂です。前面に向拝を造りお参りできるようになっています。
本瓦葺きの屋根は隅棟鬼飾りの鬼面がかなり怖い顔をしています(^^;)
行基堂(江戸時代)について書かれていました。
「このお堂は、もと俊乗房重源上人坐像が安置されていたと言われている。方一間、円柱、本瓦葺で頂上に鉄の露盤と宝珠をのせ、宝形屋根を形づくっている。正面に向拝をつけ、角柱また正面と向拝に蟇股(かえるまた)をすえ、江戸初期の建物と見られる。内部には寄棟造り・唐様の厨子を安置して、竹林寺の旧像(現在唐招提寺移安)を模して造られた行基菩薩坐像が祀られている。
この像は、当初公慶上人によって造立が始められたが、未完成のまま中止されていたのを弟子の公俊が遺志を継ぎ、享保十三年(1728)四月に即念法師と仏師賢慶に命じて造らせたものである。賢慶は大仏殿の脇侍菩薩を制作した東大寺仏師として知られる。」
扁額が掛かっていた跡がありますが、今は掲げられていませんでした(-∀-) 扉上などは朱色の剥げた形跡があるようで、昔は色鮮やかだったのかと思われます。
説明板を読ませていただき、向拝にてお参りをさせていただきました<(_ _)>
御朱印は行基菩薩と書かれています。
続いては行基堂からは南に位置します、『念仏堂』(ねんぶつどう)です(^^)/
念仏堂外観は扉や軸組等木部を朱色とし、屋根は寄棟ですが俊乗堂と同じ錣葺きになります。ご本尊は御朱印にもあります「地蔵菩薩立像」です。
念仏堂(重要文化財)について書かれていました。
「寄棟造の念仏堂は、もとは地蔵堂と言われ、鎌倉時代の建物であるが、屋根は江戸時代に改修されたものという。堂内に安置された本尊地蔵菩薩は、仏師康清が嘉禎三年(1237)に造仏したもので、重要文化財に指定されている。
毎月五日と春秋2回の彼岸に法要があり、毎年八月十一日には戦没者慰霊法要が営まれている。」
念仏堂の真ん中の扉前に賽銭箱がありましたので、お参りをさせていただきました<(_ _)>
鐘楼からの全景です。切れていますが左手にある建物が、御朱印をいただく寺務所になります。
寺務所で御朱印を書いていただいている途中、職員の方に地蔵菩薩にまつわるお話を説明していただきました。ついでに堂内でお参りをさせていただきました♪
説明で女性と伺いましたが、撫で肩で女性らしく穏やかな顔をされている地蔵菩薩でした。
御朱印です。
場所:俊乗堂 その他


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